概要
Bex-2200FTは、フーリエ変換⾚外分光法(FTIR)に低濃度H₂検出器を増設したFTIRガス分析計です。
低濃度H2ガスの測定用として、
・連続測定可能な質量分析法(Mass)
・バッチ測定用のガスクロ法(GC)
による2機種のH₂検出器から用途に応じて選択することが可能です。
特長
多成分測定が可能 最大40成分
標準仕様で30成分、オプションで追加10成分の測定が可能になります。
ライン毎に検出器が1つのため、各成分間の出力タイミングに時間遅れはありません。
また、ライン間の時間差も補正可能です。
優れた適用範囲
1台でガソリン、ディーゼル、CNG、アルコール燃料等に利用が可能。
万全の干渉対策により優れた相関性を実現
独⾃の⼲渉補正ノウハウにより、従来型分析計と優れた相関性(ex.CO、CO2、NO、N2O etc…±1%FS〜±2%FS)
スキャン周波数任意設定
標準仕様で最大5Hz、オプション最大10Hz(※要相談)の選択が可能になります。
試験⽬的、⽤途に応じスキャン周波数 0.1〜10Hzの選択が可能。
高速応答
FTIR:標準T10-90%1sec以下 (5m加熱ホース CO、CO2、NO、N2O、NH3 etc)
H2:質量分析法(Mass)約2.5sec/ガスクロ法(GC)30sec周期
減圧サンプリング
加圧、圧送⽅式の弊害であるサンプリングポンプ内への吸着、ガス置換等に伴う応答速度が遅れる懸念はありません。減圧ポンプ⽅式による減圧サンプリング⽅式の為、エゼクター⽅式による減圧サンプリングに必要な⾼圧空気は不要です。
減圧⽅式により、化学的に反応性の⾼いガス(NO2、SO2、NH3 etc)の吸着、溶解等による測定誤差は極⼩かつ⾼速応答も両⽴しています。
優れた相関性
独⾃の⼲渉補正機能や精度検証法により、従来型分析計(CO、CO2、NOx)やQCL分析計(N2O)
IR-Laser分析計(NH3)と優れた相関性を有しています。(±1%FS〜±2%FS)
各種、加熱温度に対応
191℃、113℃に対応しています。(標準仕様191℃)
Wet/Dry測定
全ライン加熱サンプリングのWet測定と従来型分析計との整合性に配慮しています。
Dry測定にも対応し、用途に応じてWet/Dryの選択が可能になります。
HC成分の分離測定
C3H6、C3H8およびC6H6、C7H8の分離測定に対応います。
ノイズ処理
FTIRの多成分同時測定の特性を⽣かしつつ、独⾃のノイズ処理ノウハウ、応答性能への影響は最⼩になっています。
ノイズ低減VS応答遅れのトレードオフの関係を解消することで、一般的なノイズ低減による応答遅れを実現。N2Oの過渡での低濃度測定(0〜2ppm)を可能にしました。
US CFR Title 40 Part 1065 による性能検証
直線性、正確さ、繰り返し性、ノイズ、リークチェック、ドリフトチェック、応答性 etc.
各国、規制、測定指針に準拠
EUにおける重量⾞の排気ガス規制 Euro ⅥのNH3、US GHG規制のN2Oガス測定用、
US CFR Title 40 Part 1065、ISO19702試験法に準拠しています。
シンプルかつ効率的なユーザーインターフェイス
試験⽬的に応じたカテゴリ別成分選択等、試験を効率的に進める事が可能です。
用途
・各種エンジン排気ガス測定用(ガソリン、ディーゼル、CNG、FC etc)
・EuroⅥ規制によるNH3測定
・GHG(CO2、CH4、N2O)温室効果ガスの測定用
・アルコール燃料(バイオ燃料)の研究
・NOx後処理システムの開発 SCR(ディーゼル)、リーンバーン(ガソリン)等
・DPFなどPM後処理システムの開発
・触媒性能評価⽤(次世代触媒開発、品質保証 etc)
・触媒性能評価装置⽤分析計(規制、未規制成分⽤)
仕様
名称 | FTIR用低濃度H2検出器 | |
測定原理 | 質量分析法(Mass) | ガスクロ法 |
測定範囲 | H2 0-1.0vol% | H2 0-0.3vol% |
応答速度T10-90% | 約2.5sec以下 | 30sec周期 |
再現性 | ±3%FS以下(at 1vol%) | ±1.5%FS以下 |
ドリフト | ±3%FS以下/4hour/±1℃ (at 1vol%) | ±1.5%FS以下/4hour/±3℃ |
直線性 | ±1%FS以下 |