
概要
精製水から高純度水素を生成でき、本体内に組み込まれた独自の吸着式ドライヤーにより露点温度-50℃以下の低露点水素ガスを供給します。燃料電池や水素の研究用途に、手軽に水素を生成し、各種研究の利便性向上に貢献します。
特長
高純度の水素を自動供給(≧99.999%)
規定の水素純度到達後に供給を開始します。
露点-50℃以下の低露点水素を供給
気液分離器と独自の吸着式ドライヤー構造により低露点を確保できます。
水素純度表示機能・タッチパネル搭載 (ハイスペックモデルのみ)
水素純度表示機能:
ガス濃度センサ搭載により、水素純度(酸素換算値)を表示します。

タッチパネル:
各種ステータスや運転状況、お知らせを分かりやすく表示します。水素供給温度、圧力、露点のトレンド表示や系統表示も可能です。

吸着剤交換時期表示機能
吸着剤の交換時期が一目でわかります。
ハイスペックモデル:ポップアップ画面とお知らせ表示バーによるわかりやすいアナウンス
スタンダードモデル PGH05A-G1:
吸着剤の交換時期を表示パネルのインジケータで確認可能です。
(運転時間 > 100時間でアラーム通知)

スタンダードモデル PGH05A-G2:
露点計搭載により表示パネルで水素の露点温度を確認可能です。
(露点温度 > -50℃でアラーム通知)

回路内リークチェック
テストボタンにて機内/機外に限らず確認可能です。
※ハイスペックモデルは、テスト中インジケータに進捗を表示

吸着剤の交換が容易
吸着剤は正面パネルからドライヤーを脱着することで容易に交換可能です。

各種安全装置搭載
万が一を想定した安全装置により、安心してご使用いただけます。
・ファンによる機内水素滞留防止
・水電解セル電圧監視
・精製水渇水警報搭載
高圧ガス保安法適用外
発生する水素は1MPa未満であり高圧ガス保安法適用外、高価なシリンダーキャビネットなどの設置が不要です。
高純度水素ガスの発生方法
・PEM型(固体高分子膜型) 水電解セル採用
・気液分離器とドライヤーによる低露点の達成

水素ガス発生方法の基本原理は、水の電気分解です。水に電気を加えることで水素と酸素が発生します。水電解セルから発生した湿った水素は、気液分離器、ドライヤーを通ることで水分が除去された高純度の水素となります。
アプリケーション
発生した水素を分析装置や集中加熱機及び非常用などの小型燃料電池に直接利用したり、キャニスターに水素を貯蔵することが可能です。
・FID等の検出器
・ICP発光分光
・質量分析用衝突ガス
・水素ガスシリンダーの代替
・水素吸蔵合金キャニスターへの充填
水素発生装置(PGH05A)の用途例

仕様
スタンダードモデル PGH05A-G1、PGH05A-G2 | ハイスペックモデル PGH05A-HS | |
発生ガス種※1 | 水素(H2) | |
発生ガス純度※2、※3 | ≧99.999% | |
発生ガス流量※4、※5 | 0.5NL/min | |
発生ガス圧力※6 | ≦0.69MPa | |
発生ガス大気圧露点 | ≦-50℃ | |
純度到達時間※7、※8 | 通常時:≦20min 初回運転時・ドライヤー交換時:≦120min | 通常時:≦90 初回運転時・ドライヤー交換時・大気校正時:≦240min |
外形寸法(幅×奥行き×高さ×)※9 | 250×452×457mm | 5300×450×492mm |
ガス発生原理 | 固体高分子膜(PEM)水電解方式 |
※2 G1/G2:純度は酸素換算値であり目安値となります。正確な純度測定にはガスクロマトグラフでの測定が必要となります。HS:純度表示値は酸素換算値です。
※3 運転開始から水素純度が仕様値に到達するまではパージ状態となり、全て排気されます。水素純度が仕様値に到達すると自動で供給が開始します。
※4 配管は最大流量に対して適切な配管径、配管長で接続してください。
※5 記載値はノルマル表示(温度:0℃、湿度:0%、圧力:0.1013MPa) の値です。
※6 発生ガス圧力は成り行きです。水素発生回路の圧力が0.69MPaを超えると、自動的に運転停止します。発生ガス圧力が0.8MPa以上になった場合、安全弁より排気します。
※7 水電解セルの劣化状況によっては、純度到達時間が長くなることがあります。
※8 G1/G2/HSで水素純度到達性能に差はありません。HSでは、水素純度表示に用いるガス濃度センサ測定精度安定化のため、純度到達時間が長くなります。
※9 ネジ部、接続配管等の突起部を除く。